アンプとは「アンプリファイア」の頭の三文字を取ったもので、英語では「amplifier」と書き、日本語では「増幅器」といった意味になります。入力した音声信号を増幅器で大きくして出力する役割を果たします。オーディオからスピーカーに音を出す時やエレキギターの演奏音を出す時に使われるものです。前者の場合は独立した機器で存在し、スピーカーと接続し使いますが、後者の場合は、スピーカーと一体となっている場合があります。
いずれもその内部の基本的な仕組みは同じで、電気によって信号を増幅します。また製品によっては音質を変えることの出来るイコライザー(またはトーンコントローラー)といったものが付いていることがあります。オーディオの場合は信号の入力元や出力先を切り替えるスイッチングの機能を備えているものも多いです。一方の楽器で使う場合は、音質を調整するためのプリアンプと、それをスピーカーで出せる音量に増幅するパワーアンプがあり、それらがスピーカーと一体になっている構造のものもありますし、それぞれ独立した機器になっている場合もあります。
音楽を聴くスタイルは、CDなどのパッケージメディアの購入から、インターネット回線を利用した定額のストリーミングサービスへの変化しつつあります。聴く手法は、イヤホンやヘッドホンから小型コンポのスピーカー、本格的なオーディオシステムによる大型スピーカーとさまざまです。スピーカーへの音源も、携帯音楽プレーヤーやスマートフォン、CDプレーヤーやアナログレコードプレーヤー、PCオーディオなど数多くあります。
これらから奏でられる音楽を少しでも良い音で聴きたいと思う人は少なくはなく、そのために機材を選ぶことは楽しみでもあり悩みの種でもあります。奏でられる音楽の音質の良し悪しを決定するのはスピーカーが最も影響力があると思いがちですが、実はアンプも大きな影響力があることはあまり知られていません。
アンプは音声信号を増幅してスピーカーに送る働きをしますが、その構造によって得られる音質への効果が変わってきます。スピーカーからの振動がアンプに伝わると、増幅する素子も振動するので、音が濁ったり鮮明な音がでにくくなるなどの弊害が生じるのです。これを抑えるために、本体の板金を厚い金属にしたり、振動を吸収する素材を底板に採用したりすることがされています。
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